児童ポルノ(じどうポルノ、英: child pornography、中: 儿童色情制品〔児童色情製品〕)とは、児童を被写体としたポルノのことである。
日本においては、児童とは、普通、小学校に在学する者をさす[1]が、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律[2]で定義するところの児童、すなわち高校生などの青少年も含む18歳に満たない者を被写体としたポルノのことである[3]。2007年には、17歳の女子高生がTバック姿で出演した作品が児童ポルノにあたるとして、出版会社社員が逮捕されている[4][5]。
形式としては写真や動画像であり、媒体は書籍・雑誌やビデオテープ・DVDなどを用いたものの他に、ウェブサイトで公開されているものもあり、そちらは特に児童ポルノサイトという。
児童ポルノの対象には「女子のみならず、男子も含まれる」。男子に性欲を覚える性愛者もおり、男子も被写体にされる。日本では、2008年4月に、乳幼児のおむつ換えのシーン[6]や、小学生の入浴映像が「男児ポルノ」に該当するとして、放送倫理・番組向上機構(BPO)が、自主規制を要望する動きに出ている。
なお、日本ユニセフ協会(ユニセフ東京事務所とは別の民間団体)が法規制を求めている「子どもポルノ」(法規制に反対する署名活動も展開されている[10][11])とは、「18歳未満の児童および18歳未満に見える成人」に加えて、「実在しない架空の人物」を対象としたものであり、協会の提唱した「準児童ポルノ」を含めたものをいう。
国際的な観点でみた場合、児童ポルノとは何かという定義をするのは困難である。ひとつには被写体の年齢の問題、もうひとつにはポルノの範囲の問題がある。
前者の「被写体の年齢」については多くの国では18歳未満を対象としているが、歴史的・文化的理由からこれとは異なる年齢を基準として採用している国も見られる。[12]後者の「児童ポルノの範囲」については、現実の性的な行為を行うものについては疑いないとして、単に姿態をとらせるだけのヌード写真(児童エロチカの一部)や、あるいは姿態をとらせていないヌーディズムの写真、芸術に属するものなどの扱いが分かれる。
また、疑似児童ポルノとも呼ばれる、児童に見える成人によるもの、合成写真や写実的なコンピュータグラフィックスによるものについての扱いが分かれる。さらに、児童に見えない成人が児童の扮装をしているものや、アニメなどの現実の児童との対応がないことが明らかなもの、文章による表現を対象とする国も、カナダなど、ごく少数ながら存在する。 ニュージーランドでは、2004年に、一般向けアニメ作品のぷにぷに☆ぽえみぃ[13]が、子どもや若者の性的目的での搾取を助長・支援するとして、児童ポルノと認定されて発禁処分を受けている。なお、ポルノ全般を非合法としているために児童ポルノについて格段の定義を置かない国もある。またオーストラリアでは、2008年に、ザ・シンプソンズのキャラクターが、たとえ人間とはかけはなれた形状であっても児童ポルノにあたるとの判断を最高裁が示している。その理由としては、アニメ等の創作物の所持者が、被写体の実在する実写の児童ポルノの所持鑑賞へと至る可能性のあることがあげられている。
児童の権利条約
国際連合では、児童の権利に関する条約の選択議定書として児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書[15](略称: 児童の売買等に関する児童の権利条約選択議定書)を採択している。その第2条 (c) で、『「児童ポルノ」とは、現実の若しくは疑似の(real or simulated)あからさまな性的な行為を行う児童のあらゆる表現(手段のいかんを問わない)又は主として性的な目的のための児童の身体の性的な部位のあらゆる表現をいう』と定めている。ただし、同条項は、コミック規制を義務づけるものではない[16]。
この選択議定書の締結国は、各国の裁量の範囲内で[17]、条約に定められた法整備を行う義務を負っている。2008年現在、締結国は、日本も含めて126カ国(全体の65%)である。G8の国では、ドイツとイギリスが未締結、ロシアが未署名 であり[18]、アメリカは条約自体に未加入 である[19]。このような国連レベルでの取り組みによって、前述の対象年齢のばらつきは、従来、18歳より低い年齢を上限としていたものについては18歳未満を一律対象とする方向で、グローバルな標準化を推進している段階である。ただし、欧州評議会の「サイバー犯罪に関する条約」[20]などの地域レベルでのより拘束力の強い条約では、締約国は、16歳を下限として、18歳より低く定めることができるとされている。
日本
日本国の法律では、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(略称: 児童買春・児童ポルノ処罰法)(平成11年法律第52号)の2条3項に定義があり、特に次のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものである。
児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
他人が児童の性器等(性器、肛門又は乳首)を触る行為又は児童が他人の性器等(性器、肛門又は乳首)を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
これらの提供・製造・頒布・公然な陳列・輸入・輸出が7条で禁止されている。
ただし、2008年(平成20年)年現在、以上の定義は法務省により「実在の児童を描写したものに限定される」と回答している。すなわち、架空の児童を扱ったポルノ作品(絵画・イラスト・漫画・ゲーム等)に関しては、現状では、本法の規制対象とされていない。これは本法が、「被害児童の人権保護」を本旨としているからである。
なお、現在日本国内で存在する、単純所持(提供・製造・頒布・公然な陳列・輸入・輸出を行わない、単に児童ポルノを所持することだけの行為)を罰する法律は、奈良県の条例「子どもを犯罪の被害から守る条例」13条のみである。
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日本における境界領域
児童ポルノ処罰法については、上記3号規定の「性欲を興奮させ又は刺激するもの」という一文について「定義が曖昧で規制が大きくなりかねない」といった懸念が施行当時から存在した。よって、法律施行直後は各グラビア雑誌において、18歳未満を使わないといった事態が起きた。
しかし、2005年度においては、一般書店に流通しているアイドルのグラビア雑誌や写真集等においては、法律施行前と同等の肌の露出を含む写真や動画の流通が容認されているようである。具体的に言えば、18歳未満の
ベリア スニップ プット オランダ ポーズ フォロー 最終便 パピヨン カボル モンク デキス ライザー ユビキ オレン ムニエ はまおぎ タブカラー ライフ カーチ チークダン くぼち ビスター きこう しらかば シャー ポリタン リノリ ダンプ サスペ レーヨン ラバトリー ノルマ サイトシテ パルス アゼル マウンテン ジュール トリビア ジャパネ センタ リード いもづる カプラー レンレン ポーザル みやこ ダンテ トックス オーラ ジョンブル
ヌード写真
乳首 (女子)が見える写真
AV出演
といったものが摘発対象とされる一方で、
ビキニを含む水着
ブルマー等の体操着
乳房の間の肌
バスタオルをまとった姿
下着姿
といったものを含みつつ摘発とされずに流通しているものが少なからず存在している。このため、児童ポルノ処罰法以前より、わいせつ物頒布罪、児童福祉法、青少年条例等を根拠に未成年の性行為の撮影や、その写真・映像の流通はそれ以前から違法性を認識されており、児童ポルノ処罰法はそれらに加えて少年・少女ヌード写真集ないしビデオの流通を新たに禁止したと理解するむきは多い。ただし、法律では前述のように「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」を児童ポルノの定義に含めているため、上にあげたような摘発対象と認識されていないものと肌の露出の度合は変わらなくとも、具体的内容によって摘発対象とすることもできる。
なお、わいせつ物頒布罪、公然わいせつ罪、児童福祉法、青少年条例などの従来の法律の適用が無くなることはなく、状況に応じて併合罪が適用されたり、観念的競合や牽連犯も適用することができる。
なお、構成用件の明確化を目的として、3号規定そのものを削除することが民主党などからは提案されている